目次
はじめに
一戸建て住宅には、プライバシーを保って暮らせるという魅力がありますが、一方で空き巣や不審者の侵入などの防犯リスクの高さも併せ持ちます。一戸建て住宅はマンションと比較すると防犯対策が手薄な場合が多く、対策をしていくことが肝心です。
この記事では、狙われやすい家の特徴や一戸建ての防犯対策を解説します。安心して暮らせる住まいの実現のために、この記事を参考にしていただきたいと思います。
一戸建ては空き巣に狙われやすいのか?
警視庁の住まいる防犯110番をみると、侵入強盗の発生場所は3階建て以下の共同住宅が8.7%、4階建て以上の共同住宅が8%です。一戸建ては20%で、一戸建てのほうが空き巣に狙われやすいことが窺えます。
マンションは近年オートロックや防犯カメラなどが導入されていることが多く、セキュリティ性が高く基本的に住民以外が建物内に入ることはできないようになっています。
管理人が常駐していることも多く、一戸建てより侵入しにくいといえます。
出典:住まいる防犯110番
どのような一戸建てが狙われやすいのか

・人目につきにくい環境
高い塀や大きな生け垣やブロック塀は、道路から家がみえにくく泥棒が隠れられる場所になりやすいのです。そういった理由で外から見えにくい家は泥棒のターゲットになりやすいので、庭の植え込みなども位置、ボリューム、高さに配慮しましょう。2階以上のベランダの囲いの見通しが悪い場合、ベランダの内側で体をかがめると外から気づかれにくくなるので、泥棒の隠れ場所になつ可能性があります。また、比較的通りからの視線が届きやすい1階の道路側のベランダでも、視線が通らないと隠れ場所とりやすくなります。
・留守であることが分かりやすい
旅行などで数日間家を空けるときには、留守であると悟られない工夫が必要です。郵便受けに手紙や新聞がたまってしまうと、不在であることを泥棒に悟られやすくなります。事前に郵便局や新聞の配達センターなどに連絡して、前もって配達を止めておくようにしておきましょう。また、放火などの他の犯罪を防ぐためにも、洗濯物を取り込んでから外出することをおすすめします。
・防犯対策がされていない
泥棒は、自分に反応する光や音を嫌うものです。あらかじめ帰宅時間が遅くなると分かっている場合には、タイマーを設置して夜間に照明をつけ、家に人がいるように演出することも効果的です。隣家との間や目につきにくい家の裏側にはセンサーライトや監視カメラを設置し、泥棒に対して「防犯対策がされている」と感じさせることで犯行を諦めさせる効果が期待できます。また、日中は見通しが良い場所であっても、夜間は暗がりで見えにくい場所になるため、門灯や外構照明を常夜灯として使用することも効果的です。
出典:セコム
空き巣が嫌がる一戸建ての要因
一戸建て住宅の中でも、空き巣が侵入をためらう住宅もあります。
まず、侵入に手間と時間がかかる家は敬遠されます。
さらに、足音が響く防犯砂利を敷く、近隣住民とのコミュニケーションがあり声をかけられやすい、なども有効な対策となり、防犯意識が高いとアピールできます。
空き巣が嫌がる家の特徴は、以下の通りです。
・侵入に時間がかかる
・家の周囲に死角がない
・人目につきやすい
・防犯対策がされている
長い間家の周りで不審な動きをしていると、誰かに通報されるおそれがあります。そのため、空き巣は侵入に時間をかけず、5分以上かかると諦めて別の場所へ行くといわれています。
空き巣に嫌がられる家にするために、次は一戸建て住宅の具体的な防犯対策について場所別に見ていきます。
出典:ALSOK
一戸建ての侵入部位別防犯対策
1)窓
警察庁の統計(一戸建て住宅への侵入手段(警視庁調べ 2022年))によると、一戸建てへの侵入窃盗犯罪の約4割がガラスを破っての侵入です。住宅侵入の対策には窓の防犯対策が大切であり、窓の防犯力を高めることが家の防犯力向上に直結します。なぜなら、窓の鍵を突破するのは、玄関ドアの鍵をこじ開けるより容易だからです。一般的な窓のクレセント錠であれば、「ガラス破り」という侵入手口によってわずか数秒で突破されることもありますのでり、窓そのものの防犯性能を強化することも対策として有効です。
そこで窓の防犯を高める方法として、次の3つの対策を紹介します。
①施錠
いくら窓の突破を防ぐ対策を施しても、施錠されていなければいとも簡単に侵入されてしまいます。意外かもしれませんが、警視庁の統計によれば、戸建て住宅における侵入箇所と手口の中で最も多いのは施錠していない窓からの侵入です(警視庁「令和3年の犯罪」より集計)。まずは鍵かけの徹底から防犯を始めましょう。
② 窓を割れにくくする
・防犯ガラスを設置する
ガラスを防犯ガラスにしますと、衝撃を受けても貫通しにくくなります。窓そのものを割れにくくすることで、侵入を阻止する効果が期待できます。
・防犯フィルムを貼りつける
ガラスに防犯フィルムを貼ることでガラスが貫通しにくくなりますので、手軽にできる窓の防犯対策としてはおすすめの方法です。
2)玄関や勝手口
窓の項目でも述べましたが、警察庁の統計(住宅侵入の手口(警視庁調べ 2022年))によると、泥棒の侵入手口として最も多いのが無施錠の窓やドアからの侵入です。
鍵があいていると、どんなに強固な防犯対策をしていても侵入を防ぐことができません。
玄関や勝手口の防犯を高める手段として、次の3つの対策をお勧めしています。
・施錠
玄関や勝手口など人が簡単に出入りできる大きさの扉はもちろん、小さな窓なども外出の際はしっかり施錠することをお勧めします。玄関ドアの鍵は1ドア2ロックにすることで、侵入に時間がかかり泥棒に侵入を諦めさせる効果が期待できます。
・合鍵を屋外に置かない
郵便受けや物置など、屋外に鍵を置かないことが重要です。泥棒に鍵を見つけられるリスクもさることながら、取り出す様子を見られてしまうことも考えられるからです。また、鍵を持ち去られなかったとしても、鍵に刻印された番号から、簡単に合鍵を作られてしまうことも考えられるので要注意です。
・防犯カメラを設置する
玄関のみならず勝手口など、敷地内を監視する防犯カメラを設置しておくことで、侵入を諦めさせる効果が期待できます。侵入者に対し、防犯意識が高いことを感じさせることができるためです。
3)庭
庭から侵入し、窓や勝手口へと侵入するケースもあります。庭は草木や塀の高さによっては外からの視線を遮り、簡単に侵入されてしまうことがあります。そういったことを防ぐ意味で、庭も防犯対策をしておくと安心です。
・庭の片付けや雑草の手入れを行っておく
庭木や雑草が生えているかどうかは、空き巣にとって侵入しやすい家かどうかを見極めるポイントの1つです。特に背が高い庭木がある場合は、人が隠れやすくなり空き巣にとっては好都合です。
定期的に手入れをして、死角となる場所を作らないようにしましょう。また、雑草の手入れなどをすることで住まいの環境に気を配っているという印象を与えられ、空き巣は入りにくく感じます。
・センサーライトを設置する、防犯砂利を敷く
夜間、庭の見通しが悪くなってしまう場合は、センサーライトを設置するのがおすすめです。センサーライトは人が通っただけでライトが点灯するため、人目につきやすくなるという効果があるからです。
センサーライトの選び方と設置のポイント
センサーライトは、空き巣に「見つかるリスク」を感じさせる非常に有効な手段です。設置する際は、光が広範囲を照らし、死角をなくせるよう複数のライトを配置するのがおすすめです。
また、頻繁に点滅したり、すぐに消えたりするタイプは避けるべきです。できれば、一度点くと数分間点灯し続けるタイプを選びましょう。これにより、侵入者が警戒し、その場に留まるのを防ぐ効果が高まります。加えて、ライトが防犯カメラの役割も果たせるよう、カメラの映像を照らす位置に設置すると、さらに効果的です。
また、歩くと大きな音が鳴る防犯砂利を敷くのもおすすめです。大きな音が鳴ることから、在宅している場合や周囲の人も侵入に気づきやすく、防犯効果が期待できます。防犯砂利は、侵入経路に用いられやすい隣家との間や家の裏側などへの使用がとくにおすすめです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
現在お住いの住宅への防犯が気になるだけではなく、これから家づくりをするにあたり、安心して暮らすための防犯対策が気になるという方もいらっしゃることでしょう。これから注文住宅を建てる段階であれば、よりさまざまな方法が検討できます。
これから注文住宅のご購入を検討されている方は、ぜひ万代ホームでご相談ください。