目次
はじめに
これから熊本市で注文住宅を建てたいと考えておられる方は、土地探しから始めることになります。しかし土地の探し方がわからないまま、漠然と進めてしまっている方も多いのではないでしょうか。理想の土地を見つけるためには、事前のリサーチや土地探しにおけるポイントを押さえておくことが大切です。
そこでこの記事では、熊本市の土地価格や推移、マイホームを建てるための土地探しのポイントについて解説します。
1.熊本市の土地価格と推移傾向
ざっくりとエリア分けしますと、熊本市区の平均坪単価は次のようになっています。
・熊本市中央区 41万円/坪
・熊本市南区 14万円/坪
・熊本市西区 14万円/坪
・熊本市東区 25万円/坪
・熊本市北区 15.4万円/坪
ダイヤモンド不動産研究所によると、熊本県全体では、2025年の地価は4.9%増となり、住宅地の地価は47都道府県中15位ですが、坪単価が高く、高騰している土地、住宅地は熊本市中央区などに集中しています。
これにはどのような背景があるかというと、2021年末以降、TSMCが熊本市に隣接する菊陽町への工場新設を発表し、菊陽町の周辺、特に熊本市の北区、東区で子育て世代向けの物件に一層人気が集まり、地価が上昇しているということがあげられます。
また、半導体関連産業の成長とインフラ整備により、熊本県内の地価は今後も上昇傾向が続くことが予想されている状況です。
このような状況から、熊本市は土地に関して熱い状況であることが伺えますね。これを踏まえ、次の項目では土地を選ぶ際のポイントについて説明していきたいと思います。
出典:suumo
出典:ダイヤモンド不動産研究所
2.土地を購入するときのポイント
<事前準備をする>
事前準備をしておくと、土地探しをスムーズに進められます。必要な事前準備は、以下の通りです。
・エリアと予算を決めておく
・希望条件に優先順位を付ける
・土地探しから購入までの流れを知る
・エリアと予算を決めておく
土地探しの重要な軸となるのが、エリアと予算です。注文住宅を建てたいエリアと、土地にかけられる予算を最初に決めておけば、迷わずに理想の土地を探すことができます。
・希望条件に優先順位を付ける
土地の希望条件を考えておくことで、自分の生活に合った条件の土地に出会いやすくなります。立地や周辺環境の希望条件や暮らし方も含めて、具体的に考えるとよいでしょう。
・土地探しから購入までの流れを知っておく
全体の流れについて知っておき、土地探しから購入までスムーズに進めように準備しましょう。
なお、流れは次のようになります。
・土地探し
・買付証明書の提出
・住宅ローンの事前審査
・土地の売買契約締結
・住宅ローンの本審査
・金銭消費貸借契約締結
・土地の引き渡し・所有権移転登記
3.土地を選ぶときのポイント
周辺環境
具体的には、通勤や通学にかかる時間、利用する交通機関、込み具合など交通の利便性、日常的な買い物、週末のまとめ買い、仕事帰りの買い物のような買い物の利便性もチェックしておきたいポイント。
また、病院や銀行、郵便局、図書館や体育館、区役所などの場所や距離も確認しておきたいところです。
災害発生時の安全性を確認する
日本は地震が多いので、土地の地盤の安全性がとても重要です。地盤が弱い土地では、大規模な地震の際に揺れが大きくなったり、液状化現象で地盤沈下が発生しやすくなります。
建物を安全に建てるためには地盤の強さを調べる必要があります。もし地盤が軟弱な場合は、地盤改良のために50〜200万円前後の費用がかかることを想定しておきましょう。
また、事前にハザードマップを確認し、購入候補地の災害リスクを調査することも大切です。
法規制を確認する
法規制には用途地域、建ぺい率・容積率、斜線制限など、さまざまな項目があります。土地の広さが十分でも、住宅の設計や建築に影響する「建築条件」を確認しなければなりません。建ぺい率や容積率の制限によって、想定していた住宅面積が確保できない場合がありますので、事前に確認しておきましょう。
建築・生活の障害になりそうなものがあるかどうか
現地を見るときに、建築・生活の障害になりそうなものがないか確認するようにしましょう。樹木、電柱、ガードレール、縁石などが工事や車両の出入りの妨げることもあります。
もし障害になりそうなものがあれば、費用や手間をみておくことになります。ガードレールや電柱の撤去をする場合は、行政協議が必要です。
土地の形と高低差を確認する
土地の形状や高低差も、注文住宅の建築や生活環境に少なからず影響を与えます。長方形や正方形などの整形地はデッドスペースができにくいので、建物の設計自由度が高く、コストを抑えやすい点が特徴です。一方、いびつな形は土地代が安いことが魅力ですが、設計の制約が増え、建築費用が高くなる場合もあります。
高低差に関しても、周囲より低い土地では浸水を防ぐために盛り土工事を行います。一方で、高い土地は斜面が崩れないように擁壁工事を行ったりします。
現地に行く際は、土地周辺の高低差や、土砂災害が起きそうな場所がないどうかもチェックしておきましょう。
隣地との境界線を確認する
土地の購入時には、隣地との境界線が明確になっているかどうかを確認しなければなりません。境界が曖昧な場合、のちに隣人とのトラブルに発展する場合もあるからです。隣人とのトラブルリスクを回避するために、売主に境界線の確定を依頼し、必要であれば測量士に依頼して境界を明示する作業をおこなうとよいでしょう。
敷地に接している道路
建物を建てる際は、建築基準法で定められた道路に2m以上接していなければなりません。これをクリアするために、土地の一部を道路用地として提供する「セットバック」が必要になる場合があります。
また、前面道路が公道か私道かどうかもチェックポイントです。面している道路が私道の場合は、新築工事をおこなう際に近隣住民の許可が必要になる場合があります。
インフラが整備されているかどうか
上下水道や電気、ガスなどのインフラが整備されているかどうかも大切なポイントです。インフラが未整備ですと、価格が安い場合もありますが、購入後に引き込み工事を行うと、その費用が高額になる可能性があります。特に上下水道が未整備の場合、浄化槽を設置する必要があるため、初期費用や維持管理の負担が増えるでしょう。また、ガスが都市ガスかプロパンガスかによっても、ランニングコストが異なります。
もともと家が建っていた土地はインフラが引き込みされている場合が多いです。しかし郊外の土地は整備されていない場合もありますので、あらかじめ確認しておきましょう。
土地購入費以外の諸費用を確認する
土地を購入する際には、土地代以外にもさまざまな諸費用が発生します。例えば、不動産会社に支払う仲介手数料や売買契約書の印紙税、不動産取得税、登録免許税、登記費用などがあげられます。
それ以外には、地盤調査費用や測量費用、境界線確定のための費用などがかかることも。これらの諸費用は、一般的に土地代金の5~10%程度を予めみておく場合が多いですが、土地の状況によってはより多い場合もあります。
特に、上下水道や電気・ガスの引き込みが必要な場合や、地盤改良が必要な土地では、事前に見積をとってきちんと予算をみておくようにしましょう。
出典:suumo
出典:at home
出典:iyomemo
まとめ
いかがでしたでしょうか。
注文住宅につきものの土地購入ですが、事前準備とこれらのポイントを押さえておくことで、理想に近い土地を見つけやすくなります。
素敵な土地は売れるのも早いものですが、素早く決断するにあたり、これらの内容を参考にしていただけたらと思います。
現在の熊本市は、TSMCの工場新設という大きな経済効果により、特に菊陽町に隣接する北区や東区の住宅地で地価の上昇が顕著です。利便性の高い中央区も高騰を続けており、土地の争奪戦が激化しています。こうした「熱い」状況下で希望の土地を見つけるには、最新の市場動向と、非公開の優良物件情報を入手することが不可欠です。予算内で納得のいく土地を手に入れるためには、一般的な情報だけでなく、エリアごとの細かな特徴や将来性、そして価格交渉のコツを知っている専門家の知見が大きな力になります。
万代ホームでは、土地探しからの注文住宅のご相談も受け付けておりますので、熊本市で注文住宅をご検討されている方は、ぜひお気軽にご相談ください。