熊本市の水害や地震の危険性とは?
これは熊本市で注文住宅を検討している方であればきっと気になるポイントだと思います。
記事にまとめてみましたので、どうぞチェックしてみてくださいね。
熊本市の水害のリスクは?

九州山地に海からの温かい湿った空気が当たり、それによって発生した上昇気流で局地的な大雨になると、水が白川や緑川などに流れ込むので熊本市でも河川の氾濫が起こりやすくなります。
また、台風の通り道にもなりやすいことから、熊本市は水害による被害を比較的受けやすい地域ともいえるでしょう。
海もありますので、沿岸部では高潮や津波にも注意が必要です。
熊本市で考えておくべき水害の種類とは?
水害の種類1.内水氾濫
熊本市のハザードマップでは内水氾濫の記載はありませんが、土地が低いエリアや河川の沿岸地域も注意しておいたほうがよいでしょう。熊本市では内水浸水想定区域図も発表されていますので合わせてみておく事をお勧めいたします。
水害の種類2.洪水(外水氾濫)
洪水は河川などの水が堤防を越えたり、決壊したりして流れ出すことで発生する氾濫のことです。洪水の原因としては大雨や台風による河川の増水、堤防の決壊などがあり、洪水が起きやすい平野部や低地に広範囲の被害を及ぼすことが多いのが特徴です。
洪水は上流部での豪雨が下流に影響を与えることも多く、実際熊本市の周辺では過去に河川上流の阿蘇での降水が洪水を引き起こすタイプの洪水も数回起きています。
熊本市のハザードマップではかなりの広範囲で洪水の被害エリアが想定されているので、ぜひ一度ご確認いただきたいと思います。
水害の種類3.高潮
高潮は、台風や発達した低気圧などに伴って、気圧が下がり海面が上昇する作用と強風により海水が海岸に吹き寄せられる作用のせいで、海面が異常に上がってしまう現象です。熊本市では海岸から坪井川・白川・緑川に沿って江津湖付近までの広範囲で高潮の可能性が示唆されています。
水害の種類4.津波
北は坪井川河口の周辺、南は緑川河口を含む海岸付近の広範囲で0.5m ~3m、3m~5mなどの津波の可能性が示唆されています。
熊本市の注文住宅で考えられる水害対策
上の熊本市の水害や地震の危険性とは?で述べたように、熊本は近年の豪雨や台風などで大きな水害被害を受けることが多く、住宅の水害対策が非常に重要となっています。
そのため、熊本市で新たに注文住宅を建てる際には、水害に強い住宅を意識しておくに越したことはありません。
熊本市の注文住宅で考えられる水害対策

1.水害に備え高さが上がっている土地を選ぶ
物理的に河川から距離のある土地、熊本市が公表しているハザードマップを参考に検討することをオススメいたします。先に述べた洪水・土砂災害・津波・高潮などさまざまな水害のリスクについて調べることができます。あらゆる災害のリスクを理解し備えておく必要があると言えます。
また、河川から距離があっても、土地が低ければ上記の熊本市で考えられる水害の種類とは?で述べた水害が起きる可能性が増えます。「盛り土」という方法で土地の高さを上げる方法もありますが、これは盛り土そのものの施工費用のほか地盤補強費用も高額になる、盛り土を行うことで周囲の排水状況が悪化するケースがある、地震のさい崩れるかもしれないというリスクもあります。
出典:盛土規制法について / 熊本市公式サイト – 熊本市ホームページ
2.水害に備え河川や海から離れた土地を選ぶ
土地選びがまだという段階ではとても有効ですね。
台風や集中豪雨による洪水の被害を受けるのはやはり海や河川のそばにある住宅が多いので、海・河川から離れている場所を選んで家を建てると水害からの安心感が増します。高さが十分な堤防が作られている地域であれば氾濫の被害を受ける可能性は低くなると思いますが、中には近年の集中豪雨で堤防が決壊したケースもありますので注意が必要です。
3.水害に備え注文住宅の基礎を高くする
高基礎にすると水害時に床下への浸水を防ぐことができるので、注文住宅が水害に強くなります。過去に浸水被害を受けた場所では、この対策は有効です。また、基礎を高くすることは水害のメリットだけではなく外注やネズミ等の侵入も防ぐことができるようになります。
4.水害に備え注文住宅の外壁に防水性の高い材料を用い
耐水性が高い素材を使用することで、建物内部への水の侵入を防ぐのに役立ちます。また、適度なメンテナンスや定期的な点検で小さなヒビや割れをみつけることにより水害によるダメージだけでなく、住宅そのものの劣化を防ぐことにつながります。
5.万一の水害時に生活ができるように注文住宅をつくる
例えば2階建てにしておいて、水害時に避難できないようなときは2階で生活できるようにしておくというのもその一つです。せっかく注文住宅を建てるのですからロフトや一部二階建てなど、もしもの場合のアイデアをさりげなく盛り込んでみるのもよいかもしれません。
6.注文住宅の水害対策は火災保険に頼ってみるのも一つの手
火災保険によっては、特約で水災補償を付けられることがあります。水災害で補償を受けられるのは、台風や暴風雨による洪水と土砂崩れ・地滑り、河川の氾濫、そして高潮や津波です。補償の対象は基本的には建物となり、家財補償を付ければ家具や家電、衣類なども補償されます。
水災補償があれば、洪水で床上浸水した場合なども畳・床の張り替えを補償でカバーできますので、水害の多い地域に注文住宅を建てるのでしたら、火災保険に水災補償を付けておくのもおすすめですよ。
熊本市の地震のリスクは?

では次に、熊本市に注文住宅を建てる場合の地震のリスクについて考えてみましょう。
熊本市とその周辺部には、立田山断層、布田川・日奈久(ふたがわ・ひなぐ)断層があり、2016 年に大地震が起きてたくさんの被害が生じたのは布田川・日奈久断層の北部です。
ただし、断層の南側部分はずれ動かず断層が破壊されなかったため、地震の危険性が依然として高いとされています。地震への備えはやっておいたほうがよさそうです。近年注目されている南海トラフ巨大地震でも、熊本県は甚大な被害を被ると予測されています。
当該地震が発生すると、震度7級の強い揺れの観測や水・電気などのライフラインが断たれる可能性があります。熊本市は九州エリアに位置するので予測されている震源地とは離れていますが、できる限りの備えは必要のようです。
出典:熊本県の地震活動の特徴
では、耐震等級とはどんなものでしょうか?
耐震等級は耐震性を表している等級で1~3まであり、3が最高水準です。
建物の強さの指標として見られることも多いです。
※耐震等級についての詳細は前回のコラムにまとめているので合わせてご覧ください
熊本市の注文住宅でも地震保険は強い味方!

建てた注文住宅が耐震等級3であれば、地震保険の保険料は半分になります。
ただし、「耐震等級3相当」とは違うという点には注意しましょう。「耐震等級3相当」とは耐震等級3と同等の強さではあるが、正式な認定を受けていないものとなります。また、先にとりあげている水害の際に適用される保険の適用範囲等も併せて確認しておくと良いかもしれません。どの程度の水害であれば適用されるかを明確に理解したうえで、土地や建物を検討することも手段の一つに入れてみてはいかがでしょうか。
以上、熊本市で注文住宅を検討している方であれば気になったことがあるであろう水害と耐震についてまとめてみました。
少しでもお役に立てたら幸いです!