目次
はじめに
これから住宅を建てようと考えている方の中には、土地探しの際に分譲地で、「どの区画から売れるのだろう?」「人気が高い区画はどこだろう?」と悩まれている方がいらっしゃるかもしれません。
実際に、分譲地の区画には売れやすい順番が存在していて、特に人気なのは角地で、売約済みになるのが早い傾向があります。また、南側の道路に面した区画も人気が高く、資産価値の面からも注目されやすい土地です。
しかし、人気の区画にも長所と短所があります。たとえば、角地は採光や通風に優れる一方で、維持管理の手間がかかります。南面道路は日当たりが良く人気ですが、道路から見通しやすく、プライバシーへの配慮が必要です。
このコラムでは、分譲地で区画を選ぶときのポイントや、人気がある区画、メリットや注意点なども解説します。
出典:松屋地所グループ
分譲地で人気の区画とは
一般的に、分譲地で最も早く売れる人気の区画は角地です。
また、南側が道路に接している南面道路の区画も人気があります。
これらの土地は、売却する時にも有利になることが多いため、資産価値の面からも注目度が高い場所です。ただし、人気区画は価格も高めであることが多いので、予算とのバランスをみて検討することが大切です。
これらの人気区画、特に角地や南面道路の区画が資産価値が高いとされる背景には、単なる日当たりや開放感だけではない、複数の要因が絡み合っています。
ここからは、それぞれの特徴やメリット・デメリットについて解説していきます。
角地の特徴
角地は、分譲地の中でも特に注目度の高い区画です。2方向が道路に面することで、どのような利点があり、どのような考慮すべき課題があるかを参考になさってみてください。
<メリット>
・日当たり・通風が良い:2方向が道路に面しているため、採光と風通しを確保しやすい
・開放感がある:両側を住宅に挟まれている土地と比べて周囲の視界が広く、圧迫感が少ない
・出入りがしやすい:2方向が開けているため、車の出し入れがしやすい
・設計の自由度:2方向が開けているため、設計の自由度が上がる
これらの特徴から、分譲地では角地の購入を希望する人が多く、一般的に早い段階で売れてしまいます。角地の購入を希望している場合は、販売開始前から不動産会社に情報収集するなどして土地探しを行い、早い段階で見学や申し込みができるよう準備をしておくのがお勧めです。
ただし、角地には多くの利点がある一方で次のような考慮すべきデメリットもあります。
<デメリット>
・道路からの騒音が気になりやすい
・2方向の道路からの視線が気になりやすい
・外構工事の費用が高くなりやすい
・除草や清掃などの手間が増える
・一般的に価格が割高になることが多い
これらのデメリットには、防音・断熱性の高い建材の使用や、効果的な植栽配置による目隠しなど、ある程度対策することが可能です。また、道路に接する面が多い分、防犯面でも少し不安が残るのがデメリットといえます。こちらも予算の中で防犯対策を盛り込むとよいでしょう。ただし、費用がかかる点を考慮しておくことが必要です。
これらの追加コストを計上してもなお、角地や南面道路の区画は、将来的な資産価値の目減りが少ないという大きなメリットがあります。特に住宅ローンの残債が残る期間中に売却の必要が生じた際、需要が高く流動性の良い土地であることは、大きな安心材料となります。人気の区画がもたらす長期的な経済的メリットと、日々の安心感や快適性とのバランスをしっかりと見極めて検討しましょう。
南面道路区画の特徴

南面道路の土地も、分譲地の中では人気が高い区画の一つです。南側が道路に面しているため日差しが入りやすく、室内が明るく開放的な印象になりやすいのが特徴です。
この優れた日照条件は、建物の設計においてリビングや主要な居室を南側に配置しやすくする大きな優位性となります。特に、冬場でも暖かい光を取り込めるため、省エネ効果や快適性の向上にも寄与します。
これを踏まえた上で、次に南面道路区画の具体的なメリットとデメリットを確認していきましょう。
<メリット>
南面道路の区画には、快適な住環境を実現する上で、多くの利点があります。
・日当たりが良い
・太陽光発電の設置に最適
・洗濯物が乾きやすい
・庭の植物が育ちやすい
南面道路の区画が人気なのは、やはり日当たりが良いことが一番大きな理由といえるでしょう。
ただし、日当たりについては、家具や床の焼けなどを気にしてあえて北側を好まれる方もいらっしゃる事から、生活をする上で良しにつけ悪しきにつけ、重要視される項目の一つといえそうです。
<デメリット>
南面道路のデメリットは次の通りです。
・夏場の日差しが強く室内が暑くなりやすい
・道路からの視線が気になりやすい
・エアコンの使用頻度が上がりやすい
・一般的に価格が割高
ただしこれらのデメリットは、設計や設備によってカバーすることができるものもあります。
例えば、庇やルーバーの設置、遮熱性の高い窓を用いる、植栽による目隠しや目隠しフェンスの設置を行うなどの工夫を取り入れることで、このデメリットに対応できる場合もあります。
このように、南面道路のメリットである日当たりを最大限に活かしつつ、デメリットであるプライバシーの確保も両立させることが、設計時の重要なポイントとなります。
分譲地の土地探しで重要なポイント
分譲地の区画選びは、未来の生活の暮らしやすさに影響を与えるポイントでもあります。後悔のない区画選びのために、次のポイントを意識しておくとよいでしょう。
・施設など、周辺の環境
・方角や道路の位置などに使いにくさを感じないか
・予算がオーバーしないか
ここからは、これらの項目についてさらに詳しく説明していきます。
<周辺の環境>
住宅購入後の快適な暮らしを意識すると、周辺環境の確認も大切です。特に、日常生活に直結する施設やサービスは、生活の質に影響しやすくなります。
次に例をあげます。
教育施設:小中学校の学区、通学路の安全性
買い物施設:スーパー、コンビニ、ドラッグストアなどとの距離
医療施設:病院、クリニック、歯科医院や診療科目
交通機関:最寄り駅からの距離、バスの本数など
公共施設:図書館、公園、市役所支所などの位置
治安状況:地域の犯罪の多さ、街灯があるかどうかなど
家族構成や将来的なライフスタイルの変化も考慮に入れて、上記の項目をチェックしておくのもよいでしょう。
<方角や道路位置に不便さはないか>
土地の方角や道路位置は、日常の生活しやすさに影響を与える要素でもあります。特に日本の気候を考慮すると、冬場の日当たりや雨天時の利便性などが重要なポイントとなります。
また、日常生活の中では、玄関までのアクセスや駐車スペースの使いやすさも大切です。
<予算がオーバーしないか>
土地の購入時には、土地代金だけでなく、様々な諸経費が発生することも考慮しておく必要があります。
また、人気の区画は価格も高いため、予算をオーバーする場合もあります。建物の費用なども考慮して現実的な予算のラインで一番条件の良い区画を選ぶようにしましょう。
分譲地購入の前にやっておくべきこと
土地探しをするときに大切なのは、実際に現地に行って確認することです。そうすることで、写真や資料の情報だけでは分からない、土地の特徴や周辺の状況を直接知ることができます。
現地へ行くときは次のような点をチェックしましょう。
・朝昼夕の異なる時間帯での見学
・平日・休日それぞれの交通量
・日当たりの変化
・騒音や臭いの有無
・周辺住民の生活スタイル
・通学路の安全性
特に現地に行くときのポイントは、時間帯を変えながら何度も見学してみることです。一度の見学では気付かない1日の中での環境の変化や、生活のしやすさを実感することができます。また、可能なら近隣の住民の方々の様子も分かると参考になるでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
分譲地には人気の区画があり、それぞれに特徴やメリット・デメリットがあることがお分かりいただけたと思います。
熊本市は周辺市町村の半導体企業誘致の影響で一部開発も盛んになっており、分譲地も人気です。
万代ホームでは、土地探しからのご相談も受け付けておりますので、これから注文住宅の建築を検討されている方は、ぜひお声かけください。